・全微分は具体的にどんなところで用いられているのですか?
熱力学のありとあらゆる場所ででてくるほか、力学や電磁気学でもでてきます。物理の基本的な道具だし、統計や経済などの他分野でも必須の知識です。まだでてきたばかりですが、徐々になれていってください!
・レポートの書式に指定はありますか?(鉛筆、ボールペン、文書作成ソフト、それらの組み合わせ等・・・)
特に指定はないです。手書きでもいいし、ワープロも可。ただし紙の大きさはA4もしくはB5でお願いします。(それ以上小さいとこぼれ落ちる可能性が。)
授業中の電子機器の仕様は認められていますか?(パソコンでノートをとる、わからない単語を調べる等)
他の学生の迷惑をかけない範囲内で認めます。単語を調べるのはよいことです。パソコンでノートをとるのはなかなかコツがいりますが、そのほうがよければぜひどうぞ。ただしゲームやってたら吊し上げます(=授業中にネタにしちゃう)、苦笑。
・雑談も面白く、とても分かりやすい講義でした。
ありがとうございます。雑談のネタのストックが切れた後が大変だぁ・・・
・内容的には丁寧で親切だと思います。
ありがとう。
・全微分公式は3以上の変数関数にもあるのでしょうか。
はい、あります。u=f(x,y,z)のとき、du =
(∂f/∂x)dx+(∂f/∂y)dy+(∂f/∂z)dzとかけます。証明はもう図がかけなくなるのですが、それぞれの項が、xだけ変化したときのu
の変化、yだけ変化したときのuの変化、zだけ変化したときのuの変化、となっているので、これらを全部足せば、一般の微小変化dx, dy,
dzに対するuの微小変化duになるのは、まぁ直感的によいのではないでしょうか?納得しない?
式変換頑張ったらよくわからない式がでてきたので添削おねがいします。(次ページ)授業はトーク力高くて面白かったです。途中の5分休みがとてもありがたい。
休みないと大変だよね。
質問:丸い部屋で竜巻がおきて濃度&温度一様に保たれたら熱平衡といえますか?
いいえ、熱平衡ではありません。事実、竜巻は十分時間がたつと、空気抵抗の存在(正確には空気の粘性の効果)により徐々に減衰し、最後はとまってしまいます。
質問:原子1つ1つレベルの空間で考えると常に温度変化あるし、原子のろい空間とかもあるのでは?
下
の答えとも関係しますが、そのような配置を取る確率は有限ですが、極めて小さいのです。アボガドロ数程度の莫大な数の分子がいるところで、容器内のある部
分は温度が高く、他の部分は温度が低いということは、めったにおきないのです。言い換えると、温度の「揺らぎ」は極めて小さい。どれくらい小さいかという
と、分子の数をNとして、温度の大きさのゆらぎは1/√N程度に収まります。これ以上大きいゆらぎは、ほぼ起こらないと思っていいのです。詳しいことは統
計力学で学びます。
質問:ミクロレベルでうまいこと空間設定すれば、低温→高温へのエネルギー移動もありえるのでは?
いい質問ですね。これは熱力学の範囲外で、統計力学を学ぶとわかります。もちろんおっしゃるように
うまいタイミングで仕切りをいれると、そのようなことが起きます。でも分子がアボガドロ数程度あると、それができる確率が天文学的に小さくなる(宇宙がは
じまってから今まで一回起きる確率すらほとんどない)ので、事実上起きないと考えられます。また分子の位置を全部しっている悪魔がいたら、タイミングよく
敷居をいれたりあけたりしてやることを考えることができます。しかし、今度は分子の位置を「情報」としてもつことができてしまうのですが、そのためには悪
魔のなかで仕事が必要となることが分かり、反例になりません。このような議論をMaxwellの悪魔といいます。
・初心者でも分かりやすく、丁寧な解説で良かったです。
頑張って最後までお付き合いください。
・おもしろそうな授業だと思った。
どうもどうも。
・いきなり熱力学に入るかと思っていたが、その準備から入ったので、分かりやすかった。ここから分からなくなくならなければ良いが・・・
頑張ってついてきてくださいね。
・物理にしろ数学にしろ高校時代はあまりできる方ではありませんでしたが、ついていけるようがんばります。
頑張ってください!
・授業が退屈でないどころか、面白いので、必ず出席したいと思います。
面白い授業が続けられるように努力しますね。
・数学的な道具や記法の説明から始めて下さったのがとても嬉しかったです。特に、この頃の数学では、「全微分が偏微分で表せない例」とか「微分できない関数」と扱っていて混乱していたため、昨年先生の授業を受けたかったです。尤もクラス指定があるので無理ですが・・・
数学って、わりと細かいことを気にするんですよね。でもあまり熱力学に役に立たない・・・。私の授業が数学のほうの理解に役立つかわかりませんが、実践的・直観的な理解を大事にしていきたいと思います。(厳密性は期待しないでね。)
・加藤先生のする雑談はどれも面白かったです。
ほんと、こういう感想は嬉しい。20歳も年下の人に受ける話をするのって、大変なのですが、私の精神年齢が低いせいか、なんとかなってます(?)
・1回目なので、レポートに表紙をつけたのですが、次回からも必要か教えてください。
名前がちゃんと書いてあれば、表紙なくても大丈夫ですよ。
・大学の物理は、数学に近くなると高校時代の先生に言われていましたが、いきなり全く知らない微分が出てきて戸惑いました。でも丁寧に解説をして頂いたの
で、偏微分や全微分についてある程度理解が深まったと思います。今日の物理など序の口だと思うので、これから根気強く頑張ろうと思います。
数学に近くなりますが、ちゃんと理解した暁には、感動すると思いますよ。物理学の基礎科目はどれも、ちゃんとやれば面白いです!
・とてもていねいで分かりやすかったです。なかなか難解そうですが、がんばりたいと思います。
熱力学はわからなくなりそうなポイントが多いので、なるべく丁寧にやろうと思います。特に私が学生のときに悩んだところなどは、なるべく明快に説明しようと思いますので、頑張ってついてきてくださいね。
・このレポートでは☓の形のxという文字を使用しているのですが、やはり丸いxに直したほうがよいのでしょうか。
どちらでもいいと思いますよ。
・@xxxxxxxx←ツイッターアカウントです。(さすがにホームページにはだめです。)フォローして下さると嬉しいです。加藤先生はどこの高校の出身ですか?
たぶんフォローした、と思う。(記憶が・・・)まだだったら、#熱力学A のタグをつけて、つぶやいて下さい。私は静岡の清水東高校というところ出身です。
・分かりやすくまとめられていて、今のところとても面白く感じています。去年履修したかった。
今年は頑張って出席して、単位とっていってくださいね。
・話も板書も分かりやすくて良かったです(小並感)
わかりやすくてよかったです(小並感)
・去年、落としてしまい再履ですが、加藤先生の授業が圧倒的に分かりやすいです。使用教材があれば載せてほしいです。
使用教材は特にないです。参考書については、なんらかの形でお知らせしますね。
・「φ(x,y,z)=0のとき、dφ=(∂φ/∂x)dx+(∂φ/∂y)dy+(∂φ/∂z)dz=0・・・@」という全微分の公式もあるのですが、
これは「z=f(x,y)のとき、dz=(∂f/∂x)dx+(∂f/∂y)dy・・・A」とどういう関係にあるのですか。また、@の導き方を教えてくだ
さい。(これはつまり、「u=φ(x,y,z)と考えて、全微分公式の3変数バージョンを使って、その後にu=0とした」と考えてよいのでしょうか。
はい、最後の考え方であってますよ。
・授業中にたまに入ってくる話がおもしろかったです。私は特に先生の双方向授業についての話がおもしろくおもいました。内容の説明も分かりやすかったで
す。
雑談を考えるのが結構たいへんです、笑。
追記:先日(4/9)の授業の記法の心の後の(例)の板書について、dz = 2xy dx + y^2 dyではなく、dz = 2xy dx
+ x^2 dyだと思います。
間違えました、、、すいません orz
・今回が初めての熱力学Aの授業で、どのような授業なのかと期待と不安でいっぱいだったが、これから熱力学を理解するために、まず数学から解説していくス
タイルでとてもわかりやすかった。僕は個人的に数学は好きな部類なので、今回の授業から「熱力学は偏微分」ということがひしひしと伝わってきたので、次の
授業も油断せずに取り組もうと思った。
数学好きには面白いと思います。というか、高校で数学が好きな人は、大学以降、物理をやってみるといいと思います。大学以降の数学は、高校数学とは似ても似つかないものになりますので。
・電磁気に引き続き、お世話になります!!日曜の夜は早く寝て、送れないように頑張ります!!
私も寝坊しないように頑張ります。
・最初の授業は面白かったです!実は偏微分とか知ってたんですけど、数学の時間に勉強したやつとちょっと違って、基本知識のあるひとにもないひとにもいい講義になると思います!
偏微分自体をならっていても、その使い所とかコツまではなかなか授業や教科書でわからないと思うので、そういうのをなるべく出していくようにしました。ぜひ使いこなせるようにしてください。
・軽妙なトークを楽しみにしています。
らじゃ。
・シケプリをTeXで打ち込むのが楽しすぎて、点の配分が高いレポートを数か所白紙で出すなどしたら単位が落ちました。落とすなら男性の方がいいですよ
ね?私はそう思いませんが。
うーむ、そういう人たまにいますが、あんまり凝り過ぎないように気をつけてね。去年、私の授業でも講義ノートをTeXでつけている人がいました。
自分で自学する際に引っかかって前に進めなさそうなところを授業で指摘して下さる(偏微分の(
)_xのxは固定の意味など)のでとっても助かります。去年は多分4〜5回目の講義で聴いた覚えがあります。
私が学生のときにひっかかったところを、特に丁寧に教えるようにしています。特に、熱力学の理解の前に、偏微分をよく理解することは大事だと思っています。がんばってついてきてください。
最前列受講で熱力学落としたから最前列行きた
くないって同じクラスの人にいったら、私2列目で熱力学優上来たから(笑)って煽られました。あの人に「神」の粛清をお願いします。
私は別に「神」でもなんでもないので、ちょっと無理かなぁ、笑。でもまぁ、「リア充爆発しろ」とだけ念じておきます。
熱力学はどこまで進め
るつもりですか?再履だし、総合科目すごく頑張らないといけないので、先取りを土日にしておきたい人です。(再履している時点で先取りしていますが、そう
いうことではないのです)演習問題は授業で扱って下さいますか?それとも全て自力で探すのだ!という感じでしょうか。
現時点で授業の構想中なので、どうなるかよくわかりません。扱う内容は、原島鮮さんの「熱力学・統
計力学」の内容を参考にしていますが、必要に応じて他の教科書もみたり、自分の頭だけで考えたりしています。物理学者の書いた、標準的な教科書をざっと読
んでみるのがよいかと思います。(化学者がかいたものは、またやり方が違う。)
・熱力学は2年目になりますが、今年こそがんばります。黒板の文字が見やすいのでありがたいです。
ちゃんと出席してくださいね!
・平常点が平均だった場合、テストでは何点ぐらい取れば単位をとれますか?目安の得点みたいなものがあったら、教えていただきたいです。
駒場では進振りがあるので、成績の「優」を適切につけなくてはいけません。優の割合も決まっていま
す。ですので、試験では難しめの問題が少し出題されます。そういう問題もある程度とければ優がもらえます。単位をとるだけであれば、(レポートを全部だし
ていれば)試験は半分程度とれればよいと思います。レポートを出していなかったら、その分試験で頑張ってもらう必要があります。
・dz=0の条件下でdy/dxはzが固定されているから(∂y/∂x)_zと表せるというのを納得するまでに時間がかかった。また(∂f/∂x)_yから"fはx,yによる2変数関数である"という情報が得られるということを忘れてしまいそうなので注意したい。
これは熱力学の理解で重要なことの一つですね。講義でも強調しましたから、講義のノートで復習するといいと思います。
・熱力学の省略した書き方(特に(∂y/∂x)_zとなるやつ)が難しいと感じました。あと良い本がなかなか見つかりません。
はい、この書き方は難しいです。これがわからなくなって挫折する人も多いです。なるべく授業で丁寧
に解説しますね。ところで熱力学で初めて偏微分を学ぶというのは、ちょっと不幸なのかもしれません。熱力学にでてくる偏微分は少し「クセ」があるのです。
まぁ、習うより慣れろだと思いますし、熱力学のなかにでてくる多変数関数の微分についての式が全部理解できれば、逆に他の科目で使うときには簡単に感じる
ことでしょう。熱力学をやりながら、並行して偏微分を勉強する、というのが一番よいやり方だと思います。
・去年の試験を試験時間を間違えてブッチしてしまい、素直に再履です。電磁気学がとてもおもしろかったので加藤先生のところに来ちゃいました。今年もよろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いします。今年はブッチしないでね。
・加藤先生お久しぶりです。IPhOインドネシア大会の代表候補だった者です。(覚えていないかもしれませんが・・・)熱力学は”物理らしさ”があって好きな分野なので授業を楽しみにしています!!
はい、覚えてます・・・顔は。苦笑。私のあたまのなかで、顔と名前が一致していないです。ごめんなさい。私の授業は君にとっては簡単かもしれませんが、一学期間よろしくお願いします。
・板書をバズらせてごめんなさい(798RT, 3452いいね)
この間、親戚にあなたの名前を教えたら「知ってる」と言われました。私はテレビはほとんどみないので、有名人とはつゆ知らず。あのツイートに「いいぞもっとやれ」と書き込もうとしたのは、ぎりぎりで止めました、笑。授業の雑談ネタが一つ増えて、よかったです。
・ニコニコ動画のようにコメントが黒板上部に表示されるシステムはぜひ採用していただきたいと思った。
もうあるみたいよ。https://www.highedu.kyoto-u.ac.jp/connect/topics/mizuhara01.php
・V(r)=a/r^12 - b/r^6の式はあとで意味わかりますか?
レナード-ジョーンズ(Lennard-Jones)模型と言います。ネットで調べると情報がいろ
いろでてきますよ。後ろの-b/r^6は、ファンデルワールス力の性質ですね。ファンデルワールス力のポテンシャルはrの6乗に反比例します(力はrの7
乗に反比例)。通常のクーロン相互作用よりも距離による減衰が早いです。前のa/r^12のほうは、特に物理的な根拠はないです。数値計算上の取り扱やす
さで、このようにおいている、と思っています。つまり1/r^6を一回計算しておけば、それを二乗するだけでいいので、位の理由です。たぶん。
・おもしろい先生でいい雰囲気で講義をきくことができました。大学は高校とは違うので最初はとまどっているけど、後々なれていくと思います。これからもよろしくお願いします。
はい、しばらくすると慣れると思います。頑張ってついてきてください。