量子連続測定下の2準位系を介した熱輸送

2準位系を介した熱輸送における量子観測のバックアクション(反作用)を理論的に考察した。まず、2準位系の固有状態への連続射影を考え、測定値の情報を捨て去る場合にはバックアクションは位相緩和として記述できることを示した。さらにバックアクションの効果を直接見るために、測定値と熱流の交差相関を確率マスター方程式から導出した。これらの結果は超伝導量子ビットを含む超伝導回路において、現在の実験技術で十分に測定が可能である。Heat transport through a two-level system under continuous quantum measurement, T. Yamamoto, Y. Tokura, and T. Kato, Phys. Rev. B 106, 205419 (2022). [Preprint: arXiv:2208.08755].