超伝導量子ビットと伝送線路を組み合わせた超伝導回路において、量子臨界現象が生じる回路の作成方法を理論的に提案した。提案した超伝導回路にマイクロ波を照射させると、マイクロ波散乱の反射率に量子臨界現象を反映した特徴的な周波数依存性が現れることを明らかにした。この研究成果により、強く相互作用する量子ビット-光子複合系を舞台とした量子臨界現象を初めて観測する具体的な指針が与えられたこととなる。なお、本研究成果は特に注目される研究成果として、Journal of Physical Society of Japan誌のEditor’s Choiceに選出された。
Tsuyoshi Yamamoto, Takeo Kato, Microwave Scattering in the Subohmic Spin-Boson Systems of Superconducting Circuits, J. Phys. Soc. Jpn. 88, 094601 (2019) [Editor’s Choice]. (Preprint: arXiv:1904.03051)